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集積ソリトンマイクロコムを使ったXバンドとKバンドのフォトニックマイクロ波生成

Nature Photonics 14, 8 doi: 10.1038/s41566-020-0617-x

マイクロ波フォトニック技術は、搬送波を光領域に高めるもので、大きく狭めた比帯域幅での超広帯域電子信号の生成と処理に役立っている。光周波数コムは、レーダー、光通信、低雑音マイクロ波生成などのマイクロ波フォトニック応用において有用な構成要素である。今のところ周波数コムは、ソリトンマイクロコムのおかげで、CMOS製造技術に適合するフォトニック集積回路を使って作製できる。しかし、これまでに開発された集積ソリトンマイクロコムは全て、従来のエレクトロニクスが検出できる繰り返し率を大きく超える繰り返し率で動作するため、マイクロ波フォトニクスにおける使用が妨げられている。この領域の利用は、非常に低い導波路損失と大きなナノフォトニック共振器が必要なため難しい。今回我々は、2つの広く利用されているマイクロ波バンドであるXバンド(約10 GHz、レーダー用)とKバンド(約20 GHz、5G用)で動作するソリトンマイクロコムを実証している。このデバイスは、低雑音ファイバーレーザーによって駆動され、3 dB帯域幅内に300以上の周波数線を作り、現在の電子マイクロ波発振器に匹敵する位相雑音レベルを特徴とするマイクロ波信号を生成する。今回の結果は、集積マイクロコムが実現可能な低雑音マイクロ波ジェネレーターであることを立証している。さらに、この低いソリトン繰り返し率は、将来の高密度波長分割多重化チャンネル生成スキームに重要であり、ソリトンに基づく集積周波数シンセサイザーと原子時計のシステムの複雑さを大きく減らす可能性がある。

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