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スペックル符号化超音波変調光相関による動的散乱媒質を通した蛍光撮像

Nature Photonics 14, 8 doi: 10.1038/s41566-020-0630-0

蛍光撮像は、生物医学研究に不可欠であるが、動的散乱試料を通した撮像はまだ難しい。超音波を用いた波面整形で例証されたように、超音波と光を組み合わせる技術によって、散乱媒質を通した蛍光撮像が可能になっている。しかし、こうした技術をin vivo応用に持ち込むには、動的組織の高速なスペックル非相関を補う高速な解決法がないことが妨げになっていた。今回我々は、スペックル非相関を補う代わりに動的性質を利用して撮像を行う、超音波が可能にした光学的撮像法を報告する。この方法は、試料中の同じ場所から生じる、動的スペックル符号化蛍光と超音波変調光信号の相関を利用している。我々は、非相関時間が17 msの散乱媒質中で、(直接的な光学的撮像での1.3 mmの分解能に対して)75 μm以下の改善された分解能で、蛍光標的を撮像している。この新しい撮像方法は、散乱性の高い組織をin vivoで蛍光撮像する道を開く。

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