Letter

InGaN/GaN量子井戸メタ表面からの一方向発光

Nature Photonics 14, 9 doi: 10.1038/s41566-020-0641-x

III族窒化物発光ダイオード(LED)は、至る所にある照明・ディスプレイ応用の基幹である。発光指向性の付与は、多くのLED実装に不可欠な要件である。光学パッケージング、ナノパターニング、面粗面処理などの技術でLED光抽出を向上できるが、発光に指向性を持たせるには大型光学部品が必要である。光学メタ表面によって透過波形や反射波形を精密に制御できることから、指向性発光を実現する新しい方法が示唆される。しかし、位相固定入射波がないため、メタ表面のコンセプトをインコヒーレント発光に適合させるのは困難である。今回我々は、狭い一方向性の透過ローブと発光ローブを任意の設計角で生成するメタ表面ベースのInGaN/GaN量子井戸構造の設計を実証する。さらに我々は、7倍の総外部量子効率と100倍の空気結合外部量子効率を実証する。今回の結果は、発光デバイスにおいてメタ表面の機能性を活用する新戦略を提示するものである。

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