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フォトニック結晶光パラメトリック発振器
Nature Photonics 15, 1 doi: 10.1038/s41566-020-00737-z
今回我々は、長さ20μmの半導体フォトニック結晶共振器に基づく通信波長で動作する新種の光パラメトリック発振器を報告する。閉じ込めがブラッグ散乱に起因するため、この光共振器には、周波数がほぼ等間隔の数モードが閉じ込められている。こうした高Q値モードが熱的に調整されて三重共鳴構造になるとパラメトリック発振に達する一方で、他のパラメトリック相互作用は強く抑制される。最低励起パワーしきい値は、50~70 μWと推定される。この光源は、理想的な縮退光パラメトリック発振器として振る舞い、量子光回路分野のニーズに対応するとともに、スクイーズド光やもつれ光子対の高効率非線形光源の高密度集積への道を開くものとなる。