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再構成可能な回折処理ユニットを用いる大規模ニューロモルフィック・オプトエレクトロニック・コンピューティング
Nature Photonics 15, 5 doi: 10.1038/s41566-021-00796-w
人工知能の需要は、ますます高まっている。電子の代わりに光子を用いて計算する光プロセッサーは、計算能力を大幅に向上させることによって、人工知能の開発を根本的に加速できる。最も広く用いられている人工知能アーキテクチャー、すなわち人工ニューラルネットワークを光学的に構築して光の速度で脳型情報処理を実現することに、かねてから関心が寄せられている。しかし、既存のプロセッサー・アーキテクチャーは、設計の柔軟性に制約があるとともに、システムエラーが蓄積されるため、再構成可能ではなく、モデルの複雑性と実験性能が制限されている。今回我々は、再構成可能な回折処理ユニットを提案する。これは、光の回折に基づくオプトエレクトロニック融合コンピューティング・アーキテクチャーであり、さまざまなニューラルネットワークに対応でき、数百万のニューロンで高いモデル複雑性を達成できる。我々は、システムエラーを回避する適応訓練法を開発するとともに、標準データセットでの高速の画像認識と動画認識に対する優れた実験精度と、最先端の電子計算プラットフォームを上回る計算性能を達成した。