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非線形近接場光学顕微鏡法による表面波の実時間サブ波長イメージング
Nature Photonics 15, 6 doi: 10.1038/s41566-021-00782-2
エバネッセント波のイメージングは、さまざまな現象をサブ波長スケールで調べるのに極めて重要である。しかし、よく用いられている近接場イメージング技術は、場の強い摂動、長い収集時間、電子を用いる複雑なツールのいずれかを必要とする。今回我々は、標準的な光学部品のみを用いながら、非線形光波混合によって実時間エバネッセント波イメージングを可能にする非線形近接場光学顕微鏡法(NNOM)について報告する。我々は、概念実証として、ホスト金属の非線形性を利用してエバネッセント・プラズモニック・パターンの非摂動的シングルショット・マッピングを示し、外部制御されたパターン変化を実時間でモニターしている。さらに我々は、偏光に敏感かつスピン選択的な方式で、場の完全な情報(全電場成分の振幅と位相)を抽出できることを実証する。今回の調節性に優れた単純な手法は、フォトニックデバイスの迅速な特性評価や光物質相互作用の最適化に向けて、二次元物質などのナノフォトニック導波モードにおけるポラリトンの深サブ波長イメージングに拡張できる可能性がある。