時空間的特性を調整した超高速波束の合成

時間的空間的に光を整形することによって、極端非線形光学や量子ネットワークから新種の超高速ファイバー増幅器まで多くの科学技術分野にかつてない機会がもたらされる可能性がある。光の時間的空間的自由度の利用が試みられてきたが、電磁場全体の制御が常に大きな課題となっている。今回我々は、時間的次元と空間的次元が精密に相関した回旋状超高速光構造を合成する汎用的な方法を実証している。我々は、再構成可能な2段階モジュールを利用することによって、時間とともに変化する動的角運動量と調整されたスペクトル特性を持つ分離可能な超高速波束列と分離不可能な超高速波束列を生成した。生成した光状態は、複素場構造を時間的空間的に再構成できるモード分解周波数分解トモグラフィー法を用いて観測された。今回の結果は、高分解能顕微鏡法、高調波生成、レーザー微細加工などのさまざまな応用に影響を及ぼす可能性がある。