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励起子共鳴によって制御される単層半導体における非線形光波混合の時間的ダイナミクス

Nature Photonics 16, 11 doi: 10.1038/s41566-022-01080-1

単層半導体は、強束縛励起子の巨大振動子強度によって増強される強い非線形光物質相互作用の新たなプラットフォームである。高調波生成や光波混合は瞬間的過程であると一般的に考えられているため、励起子共鳴がそうした非線形性の時間的ダイナミクスに及ぼす影響はほとんど注目されていなかった。今回我々は、2つのパルスの一方が励起子遷移と共鳴する際、単層WSe2から最適な和周波生成(SFG)や四波混合(FWM)が起こるには、2つの光パルスの間に−40 fsから+120 fsの大きな時間差が必要であることを見いだした。こうした共鳴には、バンド端A励起子と、バンドギャップよりはるか上の伝導帯からの電子からなる高準位励起子の両方が関与する。密度行列形式の数値シミュレーションによって、SFGとFWMの別個のダイナミクスが合理的に説明される。最大SFGのパルス間遅延は1光子共鳴状態の寿命によって、最大FWMのパルス間遅延は2光子共鳴状態の寿命によって主に支配される。従って、今回の方法によって、1光子遷移または2光子遷移のいずれかでアクセスできる励起子状態のダイナミクスを探るこれまでにないプローブが得られる。注目すべきことは、最長の遅延時間が最低の励起出力で現れることであり、このことは、励起子量子非線形光学の探究の可能性をもたらす強い非線形性を示している。

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