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極薄WS2ディスクにおける室温連続波間接バンドギャップ遷移レーザー発振

Nature Photonics 16, 11 doi: 10.1038/s41566-022-01085-w

チップに集積できる小型半導体レーザーは、光コンピューティング、通信、センシングを含むさまざまな光学的応用に不可欠である。間接バンドギャップ材料からのレーザー発振動作は不可能に近いと一般的に考えられているため、実用的なレーザー応用では、直接バンドギャップ材料を用いた開発しか行われていない。今回我々は、極薄WS2ディスクにおける予想外の間接バンドギャップ遷移レーザー発振について報告する。我々は、厚さ50 nmのWS2ディスクによって、レーザー発振動作に十分な効率的光学利得とウィスパリングギャラリーモードが得られることを実証する。結果として、WS2ディスクは、室温で連続波励起の下でも間接遷移レーザー発振を示す。今回の実験結果は、フォノン支援光子レーザー発振に関する理論モデリングとほぼ一致している。今回の外部共振器のない極薄WS2層から得られた結果は、ファンデルワールス材料ベースのナノフォトニクスへの新しい方向性をもたらし、間接バンドギャップ材料に基づく光学デバイスの可能性を示している。

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