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チップ上での数サイクル光波形のシングルショット測定
Nature Photonics 16, 2 doi: 10.1038/s41566-021-00924-6
過渡光場の測定は、超高速物理現象や化学現象の基礎となる動的機構の理解に不可欠であることがわかっており、電子機器や通信の高速化に重要である。しかし、光波形の完全な特性評価には、サブフェムト秒分解能とシングルショット操作で電場振動を分解できる「光オシロスコープ」が必要である。今回我々は、シリコンベースのイメージセンサーチップにおける光電流の高強度場非線形励起によって、中赤外域におけるキャリアエンベロープ位相安定な光波形の特性評価に必要なサブサイクル光ゲートが得られることを示す。我々は、強い励起パルスと弱い摂動パルスの間の時間遅延をイメージセンサーの横空間座標にマッピングして、今回の手法によって数サイクル波形のシングルショット測定が可能になることを示している。