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二準位原子の逐次的な励起によって生成される光子数エンタングルメント

Nature Photonics 16, 5 doi: 10.1038/s41566-022-00979-z

エンタングルメントと自然放出は、量子物理学の多くの応用の基礎になる、基本的な量子現象である。励起された二準位原子かの光が自然放出される間に、原子と光子場は一時的にエンタングルした状態になる。今回我々は、この自然過程を使って、時間的に分布した光の光子数もつれ状態を生成できることを示す。我々は、2つの逐次的なπパルスで量子ドット(人工的な二準位原子)を励起することによって、光子数ベル状態を生成した。我々は、この状態の特性を、時間分解された強度相関測定と位相相関測定を使って評価している。さらに我々は、より長いパルス列を二準位原子に適用することによって、本質的にフィボナッチ数列に関連した性質を持つ、一連の多時間モードエンタングル状態を生成できることを理論的に示す。光子数エンタングルメントに関する今回の結果をさらに利用して、量子技術に応用できる量子光の新たな状態を生成できる。

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