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ホン-オウ-マンデル干渉に基づく量子顕微鏡法

Nature Photonics 16, 5 doi: 10.1038/s41566-022-00980-6

ホン-オウ-マンデル(HOM)干渉は、ビームスプリッターにおける識別不可能な光子のバンチングで、量子光学の主要な要素であるとともに、多くの量子センシング法や最近の光量子コンピューターの中核となっている。今回我々は、HOM干渉を利用して透明試料の表面深さプロファイルを再構成する全視野無走査撮像法を報告する。我々は、フレーム当たり7光子対という小さい光子束を用いてマイクロメートルスケールの深さ形状の画像を取得できることを実証する。我々は、単一光子アバランシェダイオードカメラを用いて、HOM干渉計の出力においてバンチングした光子対とアンチバンチングした光子対の両者の分布を測定し、それらを組み合わせて試料の低雑音画像を得ている。この方法によって、超低光子領域における透明試料の無標識撮像のツールとしてのHOM顕微鏡法の可能性が実証されている。

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