Article

量子サイズ調整したヘテロ構造によって可能になる効率の高い安定した逆型ペロブスカイト太陽電池

Nature Photonics 16, 5 doi: 10.1038/s41566-022-00985-1

低次元ペロブスカイト(RDP)のエネルギーランドスケープは、層の幅(n)を調節することによって調整できる。最近、n = 1のRDPとn = 2のRDPを含む二次元/三次元(2D/3D)ヘテロ構造から、電力変換効率(PCE)が25%を超えるペロブスカイト太陽電池(PSC)が作製された。残念なことに、この方法は、2D/3D界面における電子ブロッキングのせいで、逆型PSCへの移行がなされていない。今回我々は、2D/3Dヘテロ構造におけるRDPの層幅を増やしてこの問題に対処する方法を報告する。我々は、有機配位子が大きいほど2Dヘテロ構造をゆっくり形成するためより幅の広いRDPが得られ、配位子設計に小規模な修飾を加えるとnが3以上のRDPが優先的に成長することを見いだした。我々は、これらの知見を利用して、認証準定常状態PCEが23.91%の高効率逆型PSCを開発した。未封止のデバイスを、室温、相対湿度約50%で1000時間にわたって動作させたところ、PCEの低下は見られなかった。また、封止デバイスに対してISOS-L3加速劣化試験を行ったところ、500時間後も初期PCEの92%を維持していた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度