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高速かつ高密度の単一分子局在顕微鏡法のためのイベントベースビジョンセンサー
Nature Photonics 17, 12 doi: 10.1038/s41566-023-01308-8
単一分子局在顕微鏡法(SMLM)によって、細胞構造や細胞過程に関する重要な知見を単一分子レベルで明らかにすることが可能になる。しかし、SMLMは、限られた時間分解能や固定された取得フレームレートが障害になることが多い。今回我々は、手頃な価格のイベントベースセンサーに基づいてSMLMデータを取得し処理する新しい方法を提示する。このタイプのセンサーは、各フレームの露光時間中に光子を積算するのではなく、光強度の変化に反応する。各ピクセルは、独立して動作し、強度変化が検出されたときのみ信号を返す。従来の電子増倍電荷結合素子や科学計測用CMOS(相補型金属酸化膜半導体)カメラを用いた動画取得と比較すると、イベントベースセンサーの方が、点滅する分子の位置において高い時間分解能とスループットが得られた。我々は、点滅する分子のオン・オフスイッチングのみを記録しながら、電子増倍電荷結合素子や科学計測用CMOSカメラの性能と同等の空間分解能で、生体試料のイベントベースSMLM超解像イメージングを実証する。我々は、イベントベースSMLMを用いて、フレームベースのカメラでは大きな制約がある超高密度単一分子イメージングを行った。