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二次元ディラック・フェルミオンからのテラヘルツ・サイクロトロン放射

Nature Photonics 17, 3 doi: 10.1038/s41566-022-01129-1

グラフェンの出現以降、テラヘルツ周波数範囲にわたって調整可能なランダウ・レーザーを実現するための提案がいくつかあった。ディラック・フェルミオンの非等距離ランダウ準位によって、有害な非輻射オージェ再結合が抑制されると期待されたのである。残念なことに、非等距離であっても、ランダウ量子化グラフェンにおいて望ましくない非輻射過程が存続し、これまでのところ、ディラック・フェルミオンからのサイクロトロン放射は報告されていない。この最も望ましくない非輻射過程を排除する1つの方法は、線形バンド構造に小さなギャップを開けてランダウ準位の分散を十分変化させることである。トポロジカル相転移近傍のHgTe量子井戸は、そうしたギャップのあるグラフェン様物質の立証された例である。今回我々は、そうしたHgTe量子井戸におけるディラック・フェルミオンからのランダウ放射を実験的に実証する。その際、磁場とキャリア濃度の両方によって放射を調整できる。従って、今回の結果は、磁場とゲート電圧で調整可能なテラヘルツ・ランダウ・レーザーの実現における前進を示している。

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