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半導体メタサーフェスからの超高速インコヒーレント発光のサブピコ秒操作

Nature Photonics 17, 7 doi: 10.1038/s41566-023-01172-6

モノリシック集積した光源からのサブピコ秒パルスを動的に操作する能力は、ナノフォトニクス分野や超高速光学分野の重要なマイルストーンである。再構成可能な誘電体メタサーフェスによって、空間的位相エンジニアリングを用いたサブ波長スケールでの光の特性の動的制御の可能性が実証されている。しかし、インコヒーレント光源の能動的操作は、コヒーレント光源向けに開発された現在の位相敏感メタサーフェスを直接適用できないため、依然として困難である。今回我々は、70°の範囲にわたる発光メタサーフェスからの超高速インコヒーレント放射のサブピコ秒操作を、理論的に予測するとともに実験的に実証している。我々は、ブラッグ反射鏡(AlAs/Al0.3Ga0.7As)の上に配置された、(InAs量子ドット)光源を埋め込んだモノリシックIII–V(GaAs)メタサーフェスを利用して、発光波長(1.25 μm)近傍において光学的に誘起された大きな位相変化を実現した。我々は、空間光変調器を用いて、強い光ポンプ(800 nm)を構造化し、それを共振メタサーフェス上に投影して、超高速(140 fs)量子ドット発光を動的に操作する再構成可能な空間的運動量プロファイルを形成した。そうしたインコヒーレント光源の動的な時空間的制御によって、高速通信、ホログラフィー、リモートセンシング向けの新しい技術が可能になり得る。

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