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周囲空気中におけるギガワットスケールのレーザーパルスの音響光学変調

Nature Photonics 18, 1 doi: 10.1038/s41566-023-01304-y

コヒーレント光の強度、形状、方向、位相の制御は、重力波天文学、量子計測学、超高速科学から半導体製造まで、数多くの分野において不可欠である。しかし、現代のフォトニクスは、固体媒質における吸収、光誘起損傷、光学非線形性のために、必要な波長や高い光出力によって制御が制限されるパラメーター領域を伴う可能性がある。今回我々は、高強度超音波によって調節された気体媒質を用いてこうした制約を回避することを提案する。我々は、透過性固体媒質を用いることなく、周囲空気中で超音波を用いて超短レーザーパルスを効率的に偏向させることによってこの方法を実現したことを示している。我々は、光ピーク出力20 GWにおいて、固体ベースの音響光学変調のこれまでの限界を約3桁上回ることによって、優れたビーム品質を維持しつつ50%を超える偏向効率を達成している。今回の方法は、レーザーパルスの偏向に限定されない。損傷に対して実質的に強く、新しいスペクトル領域で動作しうる新種のレンズや導波路などの光学素子の実現に、音波によって制御される気相フォトニックスキームが役立つ可能性がある。

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