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高輝度における安定した高効率ペロブスカイト発光ダイオードの相の寸法の問題の解決

Nature Photonics 18, 4 doi: 10.1038/s41566-023-01372-0

特に高輝度におけるペロブスカイト発光ダイオードの効率と安定性の問題は、ディスプレイや照明に応用する場合、速やかに解決する必要がある。今回我々は、ハロゲン化金属ペロブスカイトの相の寸法の問題を解決する溶媒ふるい(solvent sieve)と呼ばれる単純な化学洗浄法を提示する。ふるいにかけた後、望ましくない欠陥が多い低n相は、ペロブスカイト多量子井戸構造から選択的にふるい落とされる。より優れた本質的な構造精製によって、ふるい分けられたペロブスカイトは、29.5%という記録的に高い外部量子効率、127.4 cd A−1という電流効率、12,000 cd m−2で18.67時間というT50寿命(100 cd m−2T50寿命5万317時間すなわち5.7年以上に相当する)、14万7872.8 cd m−2を超える最大輝度を示すだけでなく、周囲環境で100日間保管後に膜のフォトルミネッセンス量子効率の75%以上、デバイスEQEの80%以上を維持するという非常に優れた耐空気性と耐湿性も示した。今回報告した単純な溶媒ふるい処理によって、発光用のハロゲン化金属ペロブスカイトの実現可能性が確認され、将来の商業的応用向けの高輝度ペロブスカイト発光ダイオードの効率と安定性の潜在能力が引き出される。

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