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再び軌道に乗るNIFプロジェクト

Nature Photonics 2, 1 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue64014

30,000個以上の光学コンポーネント、430トンの超高純度ガラス、192本の高エネルギーレーザービームが関わる米国国立点火施設(NIF)の建設が巨大事業であることに疑いの余地はない。カリフォルニアに拠点を置くフットボール場2つ分に相当する世界最大のレーザー施設が、レーザー誘起核融合を試みるため建設中である。192本のUVレーザービームで約500 TWのパワーを、重水素と三重水素の混合物が入った2 mmのターゲットへと一斉に放出し、十分な高温高圧の状態をつくり出し、核融合を誘発することを目的としている。ディレクターであるE Mosesによると、この35億ドルのプロジェクトは、当初予算とタイムスケジュールに問題がありかなり論議を呼んだにもかかわらず、現在ではしっかり軌道に戻っているとのことである。192本のうち104本のレーザービームが現在作動可能であるとMosesは付け加えている。NIFでの第1回融合試験は、2010年に開始される予定である。

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