In This Issue

ホタルの光を調べなおす

Nature Photonics 2, 1 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue64015

ホタルはその生物発光、すなわち心地よい夏の夜に肉眼で見える黄色の光を発する化学反応でよく知られている。過去50年間、この発光の効率は、量子収率測定値の88 %に基づくものであった。しかし、この値は正確ではないようだ。東京大学の安東頼子らは、いかにして特別開発された全光子束分光計(total-photon-flux spectrometer)を用いて測定を行い、当初の推定値の約半分である41 %という値を得るに至ったかについて説明している。今回の結果は、広く受け入れられている発光効率の値を覆したばかりではなく、ホタルの発光色変化のメカニズムに疑問を投げかけている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度