In This Issue 電子と光子を同時制御 2008年11月1日 Nature Photonics 2, 11 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue69473 光源と3次元フォトニック結晶(3D-PhC)の一体化は、光子を完全に制御し、量子計算などの応用に向けて新しいタイプの光デバイスを創出するために重要である。今月号では、東京大学の青木画奈らが、そのような3D-PhC内に埋め込まれた量子ドットからの光を結合する研究について報告している。今回の3D-PhC構造は、微細加工されたGaAs平板を積み重ね、1枚の平板の中央に1.5 μmの光を放出するInAsSb量子ドットを導入することによって作製された。その結果、これまでで最高のQ値(Q = 2,300)をもつ3D-PhCが組み立てられた。組み立て途中に、量子ドットからの光がPhCの欠陥モードとどのように結合するかを示す発光スペクトルを得た。実験測定結果は、3D-PhC挙動の理論予測とよく一致している。このことは、実際にそのような結合システムが、将来、量子レベルで光を制御するための有用な構成要素になりうることを示唆している。 Full text PDF 目次へ戻る