In This Issue 非線形ガラス 2008年12月3日 Nature Photonics 2, 12 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue69920 低パワー非線形光学は、全光データ処理の強力な手段となる可能性がある。しかしチップスケールの場合、一般的に、シリコンやガリウムヒ素などの半導体またはカルコゲナイドガラスなどの風変わりなガラスでできたデバイスの領域に限定される。M Ferraraらは、今月号で、ドープシリカガラス導波路における低パワー連続波光による四波混合について報告している。Ferraraらのデバイスは、大きい非線形パラメーターと低い光学線形・非線形損失を併せもつHydexとよばれる材料でできたリング共振器である。研究チームは、波長1,550 nmのいわゆる通信の窓で実験を行っており、約20 mWのポンプパワーで、–49 dBの効率で四波混合を実現できたことを報告している。この変換効率は小さい(約0.0001%)が、研究者らは、約1 mWのシグナル出力を用いれば数十ナノワットのアイドラー出力の発生に十分であることを示しており、カスケードデバイスで改良されうると語っている。 Full text PDF 目次へ戻る