Letter

遠く離れた光源とマイクロ波源のドリフトフリー・フェムト秒タイミング同期

Nature Photonics 2, 12 doi: 10.1038/nphoton.2008.225

<p>フェムト秒モードロックレーザーは、科学技術の多くの分野に変革をもたらしてきた。モードロックレーザーはノイズが非常に低いため、極めて高いタイミング精度を必要とする大規模科学設備を同期できる可能性があると期待されてきた。しかし、長期的に安定した同期技術がないため、そのようなレーザーによる広範な同期は実現できなかった。今回我々は、長距離にわたって光源とマイクロ波源を長期的に安定して同期させる包括的な一連の新技術について報告する。我々は、モードロックレーザーから発生させた超低ノイズ光パルス列をタイミング信号として使用し、それらをタイミング安定化ファイバーリンクによって配信し、最後に、送られたタイミング信号を、ターゲットとなる光源およびマイクロ波源と同期させた。我々は、これらの技術を利用して、離れたところにあるレーザー光源とマイクロ波源を10 h以上にわたって10 fs未満の精度で同期できることを初めて実証した。このドリフトフリー動作は、モードロックレーザーを利用した同期技術を研究室から実世界の設備へ移す際の重要なマイルストーンである。</p>

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