In This Issue 半導体から2光子放出 2008年4月4日 Nature Photonics 2, 4 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue65613 2個の光子の同時発生は、量子情報処理や分光法に重要な使い道があるかもしれない。しかし、便利で効率のよい光源を手に入れることは非常に難しい。今回、半導体からの2光子放出が初めて観測されたことについて、テクニオン(イスラエル)のA Hayatらが報告している。その現象は、光学的に励起されたGaAsと電気的に駆動されたGaInP/AlGaInP量子井戸を用いて示されており、実際に両方の光子が同時に放出されることを確認するコインシデンス測定によって実証されている。この方法の大きなメリットは高い効率であり、Hayatらのチームは、多くの用途に十分と思われる30 nW付近の電力で2光子放出を報告している。この研究は、もつれ光子対の半導体光源へ向けての重要な一歩であり、Hayatらは現在もつれを調べる「ベルのテスト」の実施を計画している。 Full text PDF 目次へ戻る