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オンチップ光ネットワーク向けのハイスループット・シリコンナノフォトニック波長無依存スイッチ

Nature Photonics 2, 4 doi: 10.1038/nphoton.2008.31

超小型変調器、ゲルマニウム導波路型光検出器、波長分割マルチプレクサの実証など、最近のシリコンナノフォトニクスにおける進歩は、マルチコア・マイクロプロセッサと一体化したオンチップ光相互接続が実現可能であることを示唆している。しかし、電気相互接続配線の一部または全部をポイントツーポイント光リンクに直接置き換えても、チップ設計者の関心を引くほどの省電力が実現されない可能性があることが、研究によって示唆されている。しかし、オンチップ・シリコンナノフォトニック相互接続ネットワークを用いて高帯域幅光信号のスイッチングとルーティングができれば、顕著な性能向上が期待できる。今回我々は、カスケード・シリコン・マイクロリング共振器を利用した超小型(40 × 12 µm2)波長無依存スイッチを示す。このスイッチがスケーラブル・オンチップ光ネットワーク向けの重要な基本素子としての機能を果たせば、この構想は現実に近づくかもしれない。多重(9重まで)40 Gbit s−1光チャネルの高速(<2 ns)エラーフリー(ビット誤り率< 1 × 10−12)スイッチングが、温度無依存(±15 ℃)デバイスで実証された。

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