Letter ベクトル集光方式のナノスケール光学顕微鏡法 2008年5月12日 Nature Photonics 2, 5 doi: 10.1038/nphoton.2008.29 <p>高開口数レンズで偏光を集束させることによって生じる焦点面の強度分布が極めて非対称であることは、1959年から知られている。意外なことに、直接画像取得におけるこの基本的効果の影響は、自由空間集光、分子蛍光、フォトリソグラフィとの関連でベクトル効果が観測されたにもかかわらず、まだ活用されていない。極開口数(値は3.5)のソリッドイマージョン顕微鏡法を利用することによって、我々は、偏光によって空間分解能が劇的な影響を受け、その値が100 nmから250 nmになることを初めて示すシリコン集積回路の画像を得た。我々のデータは、偏光に敏感なイメージングが、Sparrowの基準などの古典的な式で具体化されたスカラー回折限界を大幅に超えうることを示している。このような成果は、例えば、量産デバイスに通常使用される加工寸法が100 nm未満と小さいことから、光学検査では対応が非常に困難な集積回路の故障解析などの取り組みに影響を与えるであろう。</p> Full text PDF 目次へ戻る