Letter

垂直発光マイクロディスクレーザー

Nature Photonics 3, 1 doi: 10.1038/nphoton.2008.248

<p>マイクロディスクレーザーでは、円形導波路内部で次々と内部全反射が起こるためリング共振器が形成される。得られたウィスパリング・ギャラリー光モードの光子寿命は、主に導波路の吸収によって制限される。光は、通常、ディスクの湾曲によるトンネル現象によって、あるいは縁の不完全部分を通して結合・放出されるが、発光が主にディスク面で起こり、等方的なため、その出力を潜在的な用途に利用することは難しい。今回我々は、ディスクの円周に沿って適切な回折格子を設置することによって垂直発光ウィスパリング・ギャラリー・レーザーを実現した。テラヘルツ量子カスケード構造を利用して、回折格子のないデバイスの50倍以上の光出力が実証された。同時に、回折格子の回転対称性に基づいてレーザー発振スペクトルを調整した。このコンセプトによって、整ったビームプロファイルと高い出力を示す小型シングルモード・テラヘルツ光源アレイの作製が可能になるであろう。</p>

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