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100 K付近で動作する励起子スイッチ
Nature Photonics 3, 10 doi: 10.1038/nphoton.2009.166
フォトニクスデバイスや光エレクトロニクスデバイスによって、従来の電子デバイスより速い速度での高効率信号処理が実現される機会が得られるかもしれない。スイッチは回路の構成要素であり、高速フォトニックスイッチは実現されている。最近、励起子光エレクトロニクスデバイスの原理実証に関する報告がなされた。励起子デバイスの潜在的利点は、動作速度と相互接続速度が速いこと、小型であること、多くの素子を組み合わせて集積回路化する機会が得られることなどである。今回我々は、100 K付近の温度で励起子スイッチングデバイスの動作の実験的原理実証を行った。このデバイスは、AlAs/GaAs結合量子井戸構造を利用したものであり、励起子光エレクトロニクス・トランジスター(EXOT)、励起子ブリッジ・モジュレーター(EXBM)および励起子ピンチオフ・モジュレーター(EXPOM)を含んでいる。以前のデバイス(1.5 K)と比較して、動作温度が2けた高くなった。