Letter 量子カスケードレーザーの利得スイッチングを利用したテラヘルツ増幅器 2009年12月1日 Nature Photonics 3, 12 doi: 10.1038/nphoton.2009.213 <p>テラヘルツ時間領域分光法は、テラヘルツ波の振幅と位相の両方の知見から試料に関する有益な情報を知ることができる幅広い用途に、広く利用されている。しかし、テラヘルツパルスを増幅する手段は、時間領域分光法の適用可能性を向上するのに非常に有効と思われるが、十分ではない。テラヘルツ量子カスケードレーザーは、テラヘルツ増幅に有望なデバイスであるが、利得クランプによって達成可能な増幅率が制限される。今回我々は、一体型Austonスイッチを利用した量子カスケードレーザーの超高速利得スイッチングによって、利得クランプを回避し、テラヘルツパルスを増幅したことを示す。この方法では、レーザーを非平衡状態に置くことによって利得クランプを避け、これにより共振器内での電磁場の大幅な増幅が可能になる。この手法によって、量子カスケードレーザーの飽和電場に迫る高強度テラヘルツパルスを生成できる可能性がもたらされる。</p> Full text PDF 目次へ戻る