Letter 60 fsパルスを発生する受動モード同期外部共振器半導体レーザー 2009年12月1日 Nature Photonics 3, 12 doi: 10.1038/nphoton.2009.216 <p>持続時間が数十フェムト秒の光パルスを用いて、アト科学から計測学に至るまでさまざまな応用が進められている。しかし、フェムト秒レーザーは、依然として振電結晶つまりイッテルビウムドープ・シリカファイバー利得媒質を利用した大型かつ高価なものである。原理的には、バンドギャップ工学による量子閉じ込め半導体材料は、利得帯域幅とスペクトルの多様性という点で大きな強みがあるものの、これまで半導体レーザーでは同等の短いパルスを発生させることができなかった。今回我々は、1,037 nm で光スペクトル帯域幅が20 nm(半値全幅)の60 fsパルスを発生する、共振器内半導体可飽和吸収体ミラーを用いて受動モード同期された光励起InGaAs/GaAs量子井戸レーザーについて報告する。このレーザーでは、高速光シュタルク自己吸収変調と強い利得飽和を組み合わせて、キャリア-キャリア散乱の時間スケールでパルスを整形する。共振器は、飽和利得回復時間によって定められる規則正しい間隔の安定な巡回パルス群を閉じ込める。</p> Full text PDF 目次へ戻る