Letter

光子相関を利用したサブナノ秒スペクトル拡散測定

Nature Photonics 4, 10 doi: 10.1038/nphoton.2010.174

<p>スペクトル拡散の原因は、環境変動によって細いスペクトル線のランダムジャンプが起こることである。スペクトルの広がりによって線の固有特性が得られなくなるため、スペクトル拡散は分光法における重要な問題となっている。しかし、その特性パラメーターから、固体マトリクスに埋め込まれたり、流体中を移動したりする発光体の環境に関する局所情報が得られるため、物理学や生物学に数多くの用途がある。我々は、スペクトル線内の光子相関を利用してスペクトル拡散を測定する新しい実験方法について報告する。スペクトル線の半数の自己相関と2つに分けた各半数の間の相互相関から、相関装置のみに制限される分解能で、スペクトル拡散時間の定量的な値が得られる。我々は、これまで報告された最良の分解能より4けた優れた時間分解能である90 psで、単一発光体のフォトルミネッセンスのスペクトル拡散を測定した。</p>

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