Letter 原子量子状態の制御によるオンチップ・スローライト 2010年11月8日 Nature Photonics 4, 11 doi: 10.1038/nphoton.2010.211 <p>光伝搬の低速化は、光-物質相互作用の基本的側面とフォトニック通信や計算への実際的応用に影響を及ぼす。光量子干渉によって、光の速度が大幅に減速できる一方、電子量子状態の制御能に基づく新たな劇的な光学効果が得られる。最近は、集積化フォトニック構造体においてこれらの効果を利用することに、ますます努力が向けられるようになっている。今回我々は、自己完結型平面原子分光チップにおいてスローライトと電磁誘導透過を初めて実証したことを報告する。中空コア導波路内の高温ルビジウム原子を用いて、我々は、44%の光透過性と群屈折率1,200、またはフォトニック結晶導波路の7分の1以下の速度の光を実証した。光パルス遅延時間16 nsと遅延帯域積0.8が観測されている。今回、集積フォトニック構造体において原子量子状態制御が行われたことから、極めて低いパワーレベルでのコヒーレント・フォトニクスが可能になるであろう。</p> Full text PDF 目次へ戻る