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高損失チャネルを伝搬するもつれた2つのガウスビームのロバスト性

Nature Photonics 4, 12 doi: 10.1038/nphoton.2010.222

理解しがたい量子特性は、光通信に新しくエキサイティングな可能性をもたらす。例えば、量子もつれは、暗号鍵の安全な交換や、テレポーテーションによる量子情報の流通を可能にする。もつれた高輝度光ビームは、そのような目的を果たすためにますます魅力的になっている。なぜなら、十分確立した古典通信技術を利用できるからである。しかし、量子リソースは、壊れやすく、環境との相互作用によってデコヒーレンスが起こりやすい。通信チャネルで不可避の損失は、もつれの完全な破壊につながる可能性があるため、量子通信プロトコルへのこれらの状態の適用が制限される。我々は、2つの光ビームという最も単純なケースについてこの現象が起こる条件を調べ、損失に対してロバストな状態の特徴を分析している。我々の研究は、量子もつれの興味深い特性と、将来の応用に向けてのそれらの活用方法に新たな光を当てるものである。

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