Letter
ダイナミック連続波レーザー光源の高速高分解能分光測定
Nature Photonics 4, 12 doi: 10.1038/nphoton.2010.228
高速チューニングされた連続波レーザーの時間分解高確度高分解能分光測定は、センシング用レーザーの潜在能力を十分に実現するために不可欠であるが、従来の分光計では不可能である。我々は、テラヘルツ帯域幅にわたって30 µsおよび320 µsの時間分解能で連続波光波形を測定できるコヒーレント・デュアルコム分光計を実証する。この分光計は、各時間間隔内において、キロヘルツの絶対確度と時間帯域幅に制限される精度で、レーザー周波数スペクトルを返す。エタロンを利用する手法と異なり、各測定は独立して較正され、測定間の不連続光源調節や任意の連続波波形の特性評価が可能になる。この手法が幅広く適用できることを実証するために、我々は、28 nmにわたる非線形走査時のレーザー、いくつかの分子吸収線を含む42 nm幅にわたってステップ走査するレーザー、機械的に摂動されたレーザー、および同時にチューニングされた2つのレーザーを測定している。我々の方法を利用すれば、多種ガス検出などのセンシング用途、コヒーレントレーザーレーダー、光計測向けの波形最適化が可能になるはずである。