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書き換え可能なナノスケール酸化物光検出器
Nature Photonics 4, 12 doi: 10.1038/nphoton.2010.238
ナノフォトニックデバイスは、機能と密接に関係したナノスケールの寸法の構造体を用いて光を発生、導波、検出するよう設計される。しかし、フォトニックナノ構造体と電子回路の一体化は、デバイス開発の最も困難な側面の1つである。今回我々は、LaAlO3とSrTiO3の界面に作成した書き換え可能なナノスケール光検出器の開発について報告する。2~3 nmという特性寸法のナノワイヤー接合は、可逆的な導電性原子間力顕微鏡書き込み技術を用いて作成されている。このようなナノスケールデバイスは、そのサイズのわりに顕著に高い利得を示し、その原因の1つはギャップ領域に生じる電界が大きいことである。その光伝導性応答は、電界で調節可能であり、可視域から近赤外域にわたる。単一材料プラットフォームにおいて書き換え可能なナノスケール光検出器とナノワイヤーやトランジスターが一体化できることは、新たな光エレクトロニクス集積デバイスの実現や応用につながる可能性がある。