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フォトニック結晶導波路における時間ソリトンとパルス圧縮

Nature Photonics 4, 12 doi: 10.1038/nphoton.2010.261

ソリトンは、伝搬時に不変挙動や再帰的挙動を示す非線形波である。分散効果と非線形効果を精密に調節することによって、ソリトン伝搬が制御され、高次ソリトンの形成を通してパルス圧縮が可能になる。近年、非線形効果と分散効果の設計と増強が容易なため、フォトニック結晶(高分散性周期的誘電体媒質)の開発は大きな注目を集めてきた。本論文では、長さ約1 mmのフォトニック結晶導波路における光ソリトンとパルス圧縮を初めて実験的に観測したことを示す。GaInP材料における二光子吸収の抑制が、これらの観測に不可欠である。3 psパルスの最小持続時間580 fsへの圧縮と同時に約20 pJという低いパルスエネルギーが実現されている。この小型デバイスによって、ソリトン利用がフォトニック集積チップへと移行する可能性が開かれる。

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