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熱よりも光を多く放出する量子カスケードレーザー

Nature Photonics 4, 2 doi: 10.1038/nphoton.2009.263

<p>どの半導体レーザーでも、ウォールプラグ効率、すなわち光出力エネルギーに変換できる注入電気エネルギーの割合は、最も重要な性能指数の1つである。ウォールプラグ効率の高いデバイスは、自己発熱が少ないため、必要な電力が少なく、デバイス寿命が長くなる。量子カスケードレーザーが発明されて以来、その電力性能は著しく向上した。しかし、低温で内部量子効率が80パーセントを超えるように設計することは可能であるが、どのような温度であっても、量子カスケードレーザーで50パーセントを超えるウォールプラグ効率が実証されたことはない。これまで報告された最高のウォールプラグ効率は、120 Kで36%である。今回我々は、単一井戸インジェクター設計を用いて制限要因を克服し、発光波長5 µm、40 Kで53%のウォールプラグ効率を実証している。言い換えると、我々は、熱よりも光を多く発する量子カスケードレーザーを実証したのである。</p>

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