Letter 準周期的分布帰還型レーザー 2010年3月1日 Nature Photonics 4, 3 doi: 10.1038/nphoton.2009.285 <p>レーザーには数多くの用途があるにもかかわらず、その設計はいまだにミラー共振器内の利得媒質というコンセプトに基づくものが多い。例外は、周期構造によってフィードバックが強くなる分布帰還型レーザーと、どのような形態の共振器も必要としないランダムレーザーである。ランダムレーザーは、発光スペクトルが非常に豊富であるが、制御が困難である。逆に、分布帰還型デバイスは、通常のレーザーと同じく設計の可能性に制限がある。今回我々は、電気励起デバイスにおいて準結晶構造を利用することによって、ランダムレーザーのいくつかの利点と、分布帰還型共振器の予測可能性とを兼ね合わせうることを示す。我々は、フィボナッチ数列を利用した分布帰還型のテラヘルツ量子カスケードレーザーを作製した。また、自己相似スペクトルの回折格子を設計することによって、発光周波数に依存しない方向性出力や多色動作など、従来の周期的共振器を超える特徴が実現されることを示す。</p> Full text PDF 目次へ戻る