Letter

超高速非線形光学および高速多光子エンタングルメント実験のための紫外増強共振器

Nature Photonics 4, 3 doi: 10.1038/nphoton.2009.286

<p>超高速紫外光パルスは、分光学的研究(例えば、分子形成や半導体におけるキャリアダイナミクス)の重要な手段であり、非古典的状態の光の光源でもある。多くの非線形過程にはパワーが必要なので、増幅システムが必須となる。このため、利用可能な繰り返し率が大幅に小さくなり、実験に要する時間が長くなることが多い。今回我々は、赤外領域向けに最近開発された技術を採用して、初のフェムト秒紫外パルスの増強共振器を設計している。繰り返し率81 MHzで7 Wを超える平均紫外パワーが、共振器内の非線形結晶のポンピングに利用できるようになり、これを利用して、もつれた多光子状態を用いた高速実験向けの強力光源を実現している。このような場の増強によって、例えば高い繰り返し率での光パラメトリック増幅器の動作や、高調波周波数コムの形成といった、フォトニック量子論理や非線形光学研究における新しい規模の実験が可能になる。</p>

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