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非周期的体積光学素子

Nature Photonics 4, 3 doi: 10.1038/nphoton.2009.290

<p>体積光学集積マイクロシステムやナノシステムは、フォトニクスの新領域となりつつある。体積内の材料構造を精密に制御することによって、新しい物理現象を実現でき、また空間的、スペクトル的、時間的機能に関してこれまで考えられなかった設計の自由度が得られる。例えば、目的に合わせて材料を作り、メタマテリアル、不規則媒質やフォトニック結晶を用いて、光を制御してきた。周期構造体は徹底的に研究されてきたが、非周期体積構造体はまだほとんど研究されていない。回折、屈折、放射および散乱を通して、(光場を記述する)多次元コヒーレンス関数を制御するには、高次構造体の設計が興味深い。本論文では、三次元散乱アプローチによる非周期体積光学素子の設計について報告し、今回利用可能になった三次元自由度を用いた新しい機能性を探究する。空間的・スペクトル的情報を多重化する非周期体積素子が、初めて数値的に設計され実験的に実証されている。したがって、従来の体積ホログラフィー、フォトニック結晶、回折光学素子の可能性が広がることになる。</p>

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