Article

集積プラズモンアンテナを用いた1.5 Pb m−2の磁気記録

Nature Photonics 4, 7 doi: 10.1038/nphoton.2010.90

プラズモニックデバイスは、光場を効率よく閉じ込めたり増強したりでき、回折限界の光学領域とナノスケールの領域の間の架け橋となる。具体的には、プラズモニックデバイスを使用して、データ記憶用記録媒体を局所的に加熱できる。理想的には、記録媒体は個別にアドレス可能で相互作用しない要素からなるのであろうが、これは未来の究極のハードドライブ技術と考えられている構成である。今回我々は、磁気記録ヘッドに完全集積化したプラズモンナノアンテナと、静的テスター構成でナノ秒パルスを用いて、連続媒体と完全に規則的なパターンを形成した媒体への熱アシスト磁気記録にこのアンテナを使用したことを報告する。我々は、24 nmのトラックピッチで1.5 Pb m−2(約1 Tb inch−2)のパターンを形成した媒体の場合、隣接トラックに影響を与えずにビットが理想的に書き込まれたことを示す。我々は、連続媒体と比較してトラック幅と光効率が劇的に改善されることを見いだしており、これは主として有利な近接場光学効果によるものであることを示す。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度