Letter
集積化された原子-光子接合アレイ
Nature Photonics 5, 1 doi: 10.1038/nphoton.2010.255
単一デバイス上に光学素子を集積化したフォトニックチップは、大量の情報を高速で処理できる。フォトニック技術の新領域では、光と低温原子やボース-アインシュタイン凝縮体を結合させており、その量子性が新しい情報処理方法の基礎となる。光導波路を利用すると、光の断面積が小さくなり、原子との結合が効率的になる。本論文では、一列に並んだ独立した接合の列に沿ったボース-アインシュタイン凝縮体を扱うよう設計した初の導波路チップについて報告する。各接合の間隔はわずか10 µmであり、強い原子-光子結合を示す。我々は、完全集積型のスケーラブルな設計について報告し、1つの接合に平均で原子1個程度の低密度低温原子雲を利用して、意図どおりに動作する11の接合を実証する。このデバイスは、微視的スケールで物質と光の量子状態を設計するという新しい可能性を示唆している。