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スペクトルホールバーニングによる6 × 10−16までの周波数安定化
Nature Photonics 5, 11 doi: 10.1038/nphoton.2011.215
我々は、ファブリー・ペロー法とスペクトルホールバーニング法の組み合わせを利用した2段階レーザー安定化を実証する。最初に、レーザーを、ファブリー・ペロー共振器によってσy(τ) < 1 × 10−13の分数周波数安定度までプレ安定化している。Eu3+:Y2SiO5の吸収スペクトルに記された多重スペクトルホールのパターンは、さらにレーザーを安定化(2 s ≤ τ ≤ 8 sのときσy(τ) ≤ 6 × 10−16まで)させるのに役立つ。また、我々は、Eu3+:Y2SiO5のスペクトルホールの周波数安定度を、温度(16 kHz K−2)、圧力(211.4 Hz Pa−1)、加速度(7 × 10−12 g−1)を含む環境摂動まで測定している。それぞれのスペクトルホール感度パラメーターは、対応するファブリー・ペロー共振器のパラメーターよりも小さい。このことは、スペクトルホールの方がより周波数が安定している可能性があることを示唆している。