Letter

連続フェムト秒X線イメージング

Nature Photonics 5, 2 doi: 10.1038/nphoton.2010.287

原子空間分解能の「分子動画」を原子の運動によって決まるフェムト秒の時間スケールで記録することは、動的な実空間イメージングの究極の目標と考えることができる。自由電子X線レーザーは、波長が(サブ)ナノメートルでパルス幅がフェムト秒であり、高輝度なため、この目標が最終的に可能になるという期待が高まっている。フェムト秒露光でサブ100 nm分解能のシングルショット静止画像が得られることが最近実証されている。フェムト秒の時間差で動画をコマ撮りするには、時間遅延を制御して独立した連続画像を取得する必要がある。分子動画の実現に向けた重要なステップとして、我々は、フェムト秒領域全体にわたって時間遅延を変えて2枚の完全に独立した画像を記録できるホログラフィックイメージング法を実証している。この概念によって、試料の連続するX線ホログラム2枚を1回の検出器露光で重ね合わせて取得でき、曖昧性なく分離して2枚の独立した画像を復元できることから、二次元面検出器の基本的な読み出し時間限界が克服される。

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