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第4世代X線光源における数フェムト秒タイミング
Nature Photonics 5, 3 doi: 10.1038/nphoton.2010.311
卓上装置の手が届かない強度と繰り返し周波数でレーザーに似たX線パルスを放射する第4世代X線光源が現在開発されている。これら新しい施設での重要な実験にはポンプ‐プローブ実験が含まれており、分子レベルや原子レベルで、数フェムト秒の時間スケールで起こる化学反応や化学過程を調べるよう計画されている。超短X線パルスの生成は順調に進展している(例えば、FLASHやLCLS)が、実験にはX線パルス源と外部レーザー源との間の固有のタイミングジッターの問題がある。本論文では、数フェムト秒の時間分解能を得る新しい方法を提示する。この方法では、X線パルスを放射するのと同じ電子バンチによってX線アンジュレーターの端部で生成されるコヒーレントテラヘルツ放射を利用する。したがって、これは超短電子バンチとアンジュレーターで作動するどのような先進光源にも応用できる。