Letter

反射型レンズレスX線イメージング

Nature Photonics 5, 4 doi: 10.1038/nphoton.2011.11

コヒーレント回折イメージングやタイコグラフィー、フーリエ変換ホログラフィーなどのレンズレスX線イメージング技術によって、時間分解回折限界画像が得られる。これらの技術のほぼすべての例は、透過型に重点を置いており、調べられる試料や逆格子空間が制限される。我々は、ブラッグ散乱や小角散乱によるイメージング用に開発されたレンズレスX線技術について報告する。この技術は、透過型への応用も可能になるかもしれない。我々は、ナノ加工された疑似ランダム二元構造体の小角反射によってイメージングすることによって、この技術を実証している。この技術は、対象が大きくなっても利用でき、試料サイズの制限がなく、試料をマスキングする必要がない。反射型レンズレスX線イメージングが実現されたことは、薄膜表面、磁性多層膜の埋もれた界面、有機光起電力デバイスや電界効果トランジスターデバイス、単結晶のブラッグ面を、シングルショットでイメージングする可能性を開くものである。

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