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100%に近いX線ブラッグ反射率
Nature Photonics 5, 9 doi: 10.1038/nphoton.2011.197
超高反射率ミラーは、最先端光学機器に不可欠な光学素子であり、全周波数スペクトルにわたって開発されている。X線領域では、グレージング入射角で100%に近い反射率の超研磨ミラーが通常使用されている。しかし、入射角が大きい場合、特に垂直入射の場合は、そのような高い反射率はまだ達成されていない。今回我々は、ほぼ無欠陥の合成ダイヤモンド結晶が、ブラッグ回折で99%以上の硬X線光子を後方に反射し、試料全体での反射率のばらつきが著しく小さいことを、直接測定によって実証している。これは、これまでに測定された最大反射率における飛躍的進歩であり、理論的に可能な限界に達している。この成果は、垂直入射という最も難しい条件の下で、超硬X線光子を用いて達成されている。