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物体に合わせた光トラッピングとエネルギーを切り替えるらせん状細菌の形状追跡

Nature Photonics 6, 10 doi: 10.1038/nphoton.2012.232

光ピンセットは、特定の点で微小物体を捕捉するのに使用される適応性のある操作ツールである。しかし、複雑な物体や形状が変わる物体を制御して操作することは、ほとんど不可能である。今回我々は、時分割光学力によって、トラッピングポテンシャルの形状を細長いらせん状細菌の形状に合わせうることを実証している。この構造体は、大抵の捕捉物体と異なり、連続的にらせん形状(したがって力学的エネルギー)を変えることができるので、それを捕捉することは微小な非生物物体を捕捉するよりはるかに難しい。コヒーレント散乱トラッピング光の局所的位相差を利用することにより、わずか200 nmの細さの細菌(Spiroplasma)の形状変形が、800 Hzで空間分解され測定される。我々は、細菌の各部分の傾きを特定することによって、細菌を染色せずに、高コントラスト超分解能三次元動画を生成している。この方法は、広い時間帯域幅で外部刺激に反応させながら、細胞壁のない単一細菌のナノ機械的性質を調べるのに役立つであろう。

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