スペクトル的にマッチした低バンドギャップポリマーを用いたタンデム型ポリマー太陽電池

タンデム型太陽電池は、異なる吸収帯を持つ2つ以上の太陽電池を組み合わせることによって幅広いスペクトルの太陽放射を集める効果的な方法をもたらす。しかし、ポリマー太陽電池の場合、主として適切な低バンドギャップポリマーがないため、タンデム型デバイスの性能は単層型太陽電池に遅れをとっている。今回我々は、低バンドギャップ共役ポリマー（PBDTT-DPP：バンドギャップ約1.44 eV)を用いた単層型とタンデム型の超高効率ポリマー太陽電池を実証する。このポリマーを利用した単層型デバイスの電力変換効率は、約6％である。さらに、このポリマーをタンデム型太陽電池に適用すると、電力変換効率8.62％が達成される。我々の知る限り、これはポリマー太陽電池の認定効率として過去最高の値である。