Letter

2つの結晶間の伝令付き量子もつれ

Nature Photonics 6, 4 doi: 10.1038/nphoton.2012.34

量子ネットワークには、量子ノードをもつれさせる能力が不可欠である。重要な例は量子リピーターであり、遠隔量子メモリーを伝令付きでもつれさせることができれば、単一光子直接伝送の距離の障壁を克服できる。今回我々は、別々の結晶にドープした2つの希土類イオン集合体間の伝令付きもつれの観測について報告する。伝令付き単一光子は50/50ビームスプリッターを通して送られ、2つの空間モード間で非局在化した単一光子もつれ状態を生成する。次に各モードの量子状態が結晶にマッピングされ、2つの結晶間で非局在化した単一集団励起からなるもつれ状態が生じる。このもつれは、光学モードにマッピングし直し、回復した光状態の同時発生を推定することによって明らかになる。我々の結果は、もつれ量子ノードへの応用を目的とした希土類イオンドープ結晶の可能性を明らかにしており、固体リソースを用いた量子ネットワークに一歩近づけるものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度